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時代の流れで見る大塚家具

いつの時代も、自分とはかけ離れた位置にいる家庭のお家騒動というのは、民衆の注目を集めるのでしょうか。
現在(2015年2月後半)ワイドショーでは、大塚家具の経営をめぐるお家騒動が頻繁に取り上げられています。

ワイドショーでは視聴者の注目を集める為か、父と娘の対立構造にしたいらしく、両者の意見を取り上げて『どちらが正しいのか』といった不毛な議論をしています。
しかし私から見ると、どちらが代表になったとしても変わらないような気もします。
例えるなら、船底に穴が空いて沈みかけの船を沈没させない為に、柄杓で水を掬って水を排出するのか、洗面器を使うのかという差ぐらいしかない。

結果としては船は沈むが、沈むまでにどの様に時間稼ぎをするのかという違いだけだと思います。
という事で今回は、大塚家具が何故この様な窮地に追い込まれたのかについて、時代の流れを含めて客観的に考察していきます。



今回の騒動を簡単に説明しましょう。
元々は父親が経営してたが、バブル崩壊後の経営難から赤字に転落。
自分ではどうしようも無いと思った父親は、YESマンばかりの取り巻きの中で唯一反対意見を言ってくれる娘を信頼し、自分は会長に退くという形で経営の座を譲った。

娘は、父親が行っていた高級路線から低価格路線へ変更して挽回を図ろうとしたが失敗。
父親は娘に失望し、再度経営の座につくも、再び娘に経営の座を奪われる。
…という感じ。

マスコミは二人の経営方針を比べ、対立構造に持っていき、どちらの意見が正しいのかと考察しています。
しかし正直、どちらの案も対処療法に過ぎず、根本的な解決をして再建をするのは不可能でしょう。
何故なら、大塚家具が成功したのも低迷しだしたのも、経営云々という話だけではないからです。

では何が駄目だったのか。
それは、時代の流れを追って見てみると、よく分かります。

大塚家具の創業は1969年の経済成長期。
経済力が高まり、国民の所得は増え、活気に溢れていた時代です。
【一億総中流】を合言葉に、貧民層と富裕層の差が縮まり、国民は今まで買えなかったような高価な物をかう経済力を手に入る。
その力で大量に物を購入し、その購買力が更に経済を回すという好循環が続く。

例えるなら、日本でも爆買いと呼ばれる消費活動をする、中国の様な状態でしょうか。
その消費が、多少の浮き沈みはありつつも、バブルの少し後まで続く事になります。

基本的に、この黄金期の経済下では、需要に対して供給不足。
経営という面から見ると常に追い風が吹いている状態である為、多少の経営ミスをしても問題ない。
供給不足の状態では、商品を求める顧客は絶えず存在するわけですから、新規店舗も軌道に乗りやすい為、事業拡大もやりやすい。

しかし、バブル崩壊から20年ほど経ち、資本主義経済も成熟期に入ってしまうと、状況が変わってきます。

市場は供給不足から需要不足の供給過多になり、常に向かい風が吹いている状態。
国民の所得水準は貧民層と極僅かな富裕層に二極分化し、中間層と呼ばれる層も無くなっていきます。
今まで経済を牽引していた中流層と呼ばれる人達がいなくなると、その層をメイン顧客としていた企業は衰退していきます。

つまり大塚家具は、中流層と僅かな富裕層を主な顧客としていた、衰退していく企業のカテゴリーに入っていただけなんです。
極論をいえば、創業当時は時代の波にうまく乗って大きくなったが、波が変わって時代に取り残されただけなんですよね。


ここで、『本当に優秀な経営者であれば、時代の先を見通して先手を打てる』なんて事をいう方もいるでしょう。
しかし、そんな事はほぼ不可能です。
今現在、時代の流れに乗って成功しているかのように見えている経営者も、自分の思想と時代が偶々一致しただけです。

例えば20年前の貴方は、今の世の中がこのように変化している事を正確に予測できたでしょうか。

企業は乗り物と同じで、小さな企業であれば小回りがきく為、その都度、機敏に対処していけば良い。
しかし、大きくなれば大きくなる程、動きは緩慢になって行く為、かなり先を見通して行動しなければなりません。
その予測が外れればアウト。

ほぼ博打なんですよね。
企業は、一度起業してしまうと博打を打ち続けなければなりません。
このような表現をすると身も蓋も無いかもしれませんが、大塚家具は、その博打に最後で負けただけです。

まぁ、一度も勝負せずに一生を終えた人よりも、一度でも成功を掴んだというだけで、創業者の方は凄いなと思いますけどね。


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