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安全の値段

先日、チキンナゲットの期限切れ肉問題で、マクドナルドが謝罪しましたね。
謝罪といっても
『私達も騙されていた被害者だ』
『返金要求には応えない』
という、謝罪なのか言い訳なのかよくわからない会見でしたけれども。

このマクドナルドの件もそうですが、韓国の沈没事故・ベネッセの名簿流出事件等、ここ最近起こっていr出来事には共通の問題が有ると思います。
今回は、このことについて書いていきます。
最初に結論を書くと、これらの事件の共通点は、格差と低賃金労働だと思います。

マクドナルドの期限切れ肉問題で問題になったチキンナゲットですが、最終小売価格は5つで250円です。
地域差は有りますが、私の家の近所のスーパーマーケットで売られている唐揚げの値段とほぼ変わらない値段となっています。
しかし、製造から販売までの過程は大きな差が存在します。

スーパーマーケットで売られている中食の唐揚げは、鶏肉をパートタイマーの方が店内で唐揚げにして売っています。
段階的には、鶏肉の仕入れ→唐揚げという、2段階のシンプルな構造です。
しかし、チキンナゲットはどうでしょう。
鶏肉を購入→成型肉として加工→冷凍→海外に輸送→空港から各店舗に輸送→店舗で最終加工して販売 
と、製品になるまでにかなりの段階が有り、当然ですが、この段階全てにコストがかかるのですが、両者の値段はほぼ同じです。

低価格の実現はスケールメリットによる効率化等も一つの要因なのでしょう。
しかし今回の事件の後では、コスト削減は下請けへの低価格の発注によって実現していたと考えざるを得ません。

発注元から儲けが出ない仕事を強制された場合、下請けは材料費と人件費を削減しなければ経営は成り立ちません。
また、そもそも儲けが出ないわけですから、安全管理の為の設備投資や対策費用を捻出することも出来ません。
安い人件費では意識の高い人は集まりませんし、落としたり傷んだ材料でも使わなければ組織が維持できない。
結果として、今回の様な問題が起こってしまったとは考えられないでしょうか。

誤解してほしくないのですが、事件を起こした食品会社が悪く無いと行っているわけではありません。
本来であれば、利益が出ない様な価格での受注は行なうべきではありません。
しかし、力関係的に断ることが出来ない状態にあって、発注元が強引な形であり得ない価格を提示して発注した場合、発注側にも責任はあるのではないでしょうか。
最初に日本マクドナルド社長の『私達も騙されていた被害者だ』という言葉を紹介しましたが、私からみれば、被害者ではなく共犯者だと思います。


同じことが、韓国の沈没船事故やベネッセの名簿流出事件にもいえます。

韓国沈没船事故では、船長が真っ先に逃げてた事で、責任を追求されていました。
しかしこの船長は、派遣社員で給料もそんなにもらっているわけではありません。
責任を追わせるのであれば、本来であれば、それ相応の報酬を与えなければ釣合いませんが、今回その様な事は行われていませんでした。
派遣社員に船長を任せて、儲ける為に過積載を命令して出港させたわけですから、船長の責任というよりは会社の体制に問題が有ったと考えるべきです。

ベネッセ名簿流出事件も同じで、事件を起こしたのは派遣社員です。
犯人は、生活費欲しさに名簿を業者に売って、僅かばかりのお金を得ようとしたわけです。


先程も書きましたが、事件を起こした人達が悪くないと主張しているわけではありません。
本来であれば、責任が重いのに低賃金の派遣船長は責任と給料が釣り合ってないのですから、仕事を辞めるか賃金を交渉して上げてもらうべきです。
ベネッセ名簿流出事件も、派遣社員という待遇に不満があるのであれば、辞めて他の会社に正社員として勤めれば良い。
しかし、今現在の環境は、必ずしもその行動をとれるわけではありません。

賃金交渉をすれば、会社側が余程その社員を必要としていない限り、現状維持か退社を迫られるでしょう。
今の日本は人手不足といわれていますが、実際には一部の業種だけが人手不足で、自分の脳力を活かした好条件の仕事を探しても、見つかるものではありません。
これは企業間でも同じことで、売上の大半を占める発注元から圧力をかけられれば、赤字覚悟で仕事を受けるか、会社を潰すかの二択を迫られます。
弱者側にとっては、選択肢が数ある様に見えるだけで、実際に選べる選択肢は現状維持しか無いのが現状です。

この様な状態にもかかわらず日本のマスコミは、食品問題や過積載による転覆事故は、中国や韓国という国自体に問題が有るとも受け取れる報道をし、根本原因から目を逸らすような行動を取っています。
これは、マスコミの主な収入源がスポンサーになってくれている大手企業からの宣伝広告費なので、大企業バッシングが出来ない為に論点をずらしているのでしょう。
しかし根本原因を解決しない限り、この様な事件は何処の国でも起こります。

日本でも、有名な例では生レバーで事件が起こった様に、食品偽装は行われていますし、儲けが少ない運送業等では過積載も行われています。
他の先進国でも適正な給料が支払われなければ、同じような事件は起こるでしょう。

これらの事件は、事件を引き起こした当人にも責任の一端は有りますが、同時に彼らも被害者のような気がします。
また、『騙された、私達は被害者だ』と開き直ったマクドナルドは被害者ではなく、事件を引き起こした側として、責任の一部が有るのではないでしょうか。
そして最後に、安ければそれで良いと、品質は二の次で安いものばかりを購入する消費者にも、一部の責任はあると思います。

これらの事が改善されない限り、同じような事件は繰り返されるのではないでしょうか。
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