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デフレに対する個人的な考え

私は自身が書くこのブログで、ある時は『日本はデフレでは無い』、またある時は、日本がデフレであることが前提で記事を書いていたりします。
継続してこのサイトを観ておられる方がどれだけ居らっしゃるかわかりませんが、もしいらっしゃれば、その方は意見が矛盾していると思われているかもしれません。
今回は、今の日本に対する私の見方を改めて書いていこうと思います。

私の基本的な見方としては、今、日本はデフレだとは思っていません。
しかし、人件費が減少して物価が下がっているんだからデフレだろう!と仰る方にデフレじゃないといった所で、聞く耳を持ってもらえない為、そういう人に対して、デフレ前提で話している回もあるわけです。
では、人件費と物価が下がっている件についてはどう考えるのかといえば、日本の高度成長期からバブル期にかけ、日本の人件費と物価が異常なほど上昇し過ぎたのが、適正価格に下がってきただけだと思っています。

日本の戦前の円相場は1ドル=1~2円程度だったものが、戦後に1ドル=360円の固定相場制に移行し、日本の人件費が海外から見て以上に安くなった上、アメリカからの援助なども有り、日本経済は急速に回復しました。
その後高度成長期からバブル期にかけ日本人の給料は上昇し、不動産価格も、山手線内の土地を全て売却すれば、アメリカ全土が買えると言われるほど上昇しました。
この上昇により、日本と周辺諸国との間に、かなりの格差が生まれました。

今起こっている物価・人件費の下落は、上昇し過ぎた物価が適正水準に下がってきているのと、周辺国との格差が縮まっているだけであると考えます。
そもそも、日本に生まれたというだけで多額のお金を得て、東南アジア諸国や中国内陸部に生まれたというだけで日本人の10分の一程の賃金しか受け取れないというのは、普通に考えればフェアではありません。
日本国内では、同一労働同一賃金でなければなどと言われていますが、これは世界レベルでも当てはまることだと思います。
そう考えれば、日本の物価は更に下がるでしょうし、後進国の物価は上昇していくと思われます。

この様な適正水準に向う動きのことをデフレと呼ぶのであれば、今はデフレなんでしょう。wikiによるデフレの定義を見ても、2年以上の物価下落が続けばデフレだと定義されていますしね。
しかし私個人はそうは思わないので、デフレでは無いと主張していますし、デフレではないから、デフレ脱却なんて出来ないと思っています。
というのも私は、短期的に上昇したものはどんなものであれ、何れ適正水準に向かうと思っています。
その適正水準に向かう過程で、日本政府は急激なショック安を下げるため、公共事業等の経済安定化策をとることで、下落スピードを緩め、その結果として適正水準に下がるまでの期間が長くなったと考えます。

また、金融政策によってこの状態が改善するとも思っていません。
何故かといえば、物価が上昇から反転し、下降に向かった原因の一つは、供給過剰だと思われるからです。
経済が成長して過熱している状態というのは、主に需要不足の状態です。
需要不足であるがゆえ、生産量を増やして市場に供給すれば儲かるため、設備投資が増え、足りない資金を調達するために銀行貸出が増えます。
しかし、過剰設備になって生産量が需要をはるかに超えて供給過多になれば、物価は下がって設備投資は減り、企業の返済計画も狂いはじめます。
こうなれば銀行は自身を守るために貸し剥がしをし、設備投資ではなく運転資金を借りに来る事業者には貸し渋りをするようになり、銀行貸出が減少します。
余力のある企業は市場シェアを取るため、より安価な製品を作る為に、賃金が安い海外に進出し、国内の労働需給が悪化することで失業率が増えます。

この様な状況で、お金を増やしただけで事態が解決すると思うほうが楽観的すぎるのではないでしょうか。
日銀が国債を買い、市場のお金を増やしたところで、銀行は体力のない企業にはお金をせずに、再度国債を買うか日銀当座預金に預け入れます。
体力のある企業は支払い金利圧縮の為に銀行に借り入れを返済し、更に体力のある企業は、先程も述べたように海外に生産拠点を作り、海外で人を雇う為に、国内に好影響は出ません。
前日銀総裁の白川前総裁は、この事を理解した上で量的金融緩和に積極的ではありませんでしたが、マスコミや政治家に叩かれまくって辞めてしまわれました。
白川氏が辞め、その後後任の黒田総裁に変わって量的金融緩和を行なってことで事態が改善したかといえば、エネルギー物価が上昇して生産コスト上昇による値上げが起こっただけで、改善したとはいえません。

ではこの状態が何時になれば改善するのかといえば、先程も述べたように、周辺国との経済格差が縮小し、海外に発注しても国内に発注しても、品質に対するコスト面で差がでないような状況になるまでは改善しないと思われます。
アメリカでQEと呼ばれる量的金融緩和が行われた時は、供給されたお金はアメリカ国内で循環せずに、成長力の高い新興国に逃げました。
日本は鎖国しているわけではないので、日本国内の金融政策が日本国内のみに留まるり、高影響を与えると考える方のは、楽観的すぎると思います。
供給が限られている一部資産にお金が集中して値上がりすることはあるかもしれませんが、突如として需要が現れて好景気に転換するということはないでしょう。
仮に需要が急激にまして急激な物価高が起こるとすれば、その時は、日本円の価値が紙切れになった時ではないでしょうか。
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