スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

今回の大相場の切欠を考える

株価が5月23日を境に、急激に下落し始めました。
テレビ等では、アベノミクスの問題点などを出して騒ぎ立て、極端な人は『アベノミクスの終焉』などと言っていますが、実際はどうなんでしょうか。

僕は前々からこの場(blog)で主張していますが、個人的に金融緩和で企業業績が良くなったり、国民生活が豊かになったりするとは思ってません。
何故なら、金融緩和で物価をあげようとした場合、円価値を下落させることで輸入物価を上昇させることしか出来ませんし、輸入品仕入れ値が上昇することによる製品価格の上昇では、企業が利益をえることが出来ないので、従業員給料も上昇しません。

人々が豊かになるインフレに成る為には、需要が供給を上回ることで商品価格が上昇し、企業業績が改善し、余裕が生まれた企業がさらなる需要を満たす為、人を雇う事で労働市場の需給が改善しなければなりません。
この流れの基本となるのは需要増ですが、中央銀行がリスクが存在する資産を買い込んで、世間にお金をばらまいた所で、需要増が起こるとは到底思えません。
特に日本の場合、少子高齢化で人口減少社会ですので、人口が減少する中で経済成長を行おうと思えば、一人一人の消費額をかなり増やす必要が出てきます。
日銀がお金を刷ってばら撒くだけで需要が増えるのかといえば、かなり疑問です。

『でもアベノミクスで株価は上昇したじゃないか!』と仰る方も居らっしゃるかと思いますが、私は今回の株価上昇にアベノミクスは関係ないと思ってます。
厳密に言うと、黒田緩和は、株や為替を一時的に押し上げる動きを手助けしたとは思っていますが、首相が安倍さんに変わったことは相場に影響を与えていないと思います。
そう思う理由を書いていきます。

まず、今回の相場の上昇の最も大きな理由は、為替が円安方向に進んだからだと考えます。
この円安の切欠を、野田首相の解散宣言だと主張する人がテレビのコメンテーターに多いですが、日本の総理大臣は基本的に言動が一致しない人が多いので、日本の政治家はよくも悪くも世界で信用されていません。
そんな人が首相交代したからといって、その材料で株や為替をあそこまで持ち上げるとは到底考えられません。
では、円安の流れは何が切欠になったのかといえば、アメリカの景気回復だと思います。

今までのドル全面安の状態は、リーマンショック以降の金融緩和政策で引き起こされたと考えられていますので、その金融緩和政策が終了するということは、弱かったドルが反転上昇する可能性が高くなります。
というのもアメリカは、月間20万人の移民を受け入れていることによる人口増・貯蓄よりも投資を好む国民性・借金体質で、日本に比べて金融緩和が効きやすく、基本的にインフレ体質です。
景気が良くなって緊急緩和が必要なくなれば、打ち切り議論が出てくるのは十分考えられます。
アメリカが金融緩和から引き締めに移行して、日本が金融緩和を維持すれば、ドル安修正が進んで円安に成ることは十分考えられるので、円売りドル買いの流れが進んだというのが、去年の12月からの流れでしょう。

japan_gif.gif

アメリカでは去年末ぐらいから、株式市場で不思議な現象が起こってます。
日々公表される経済指標で、良い経済指標が出れば株価が下がり、悪い経済指標が出れば株価は上昇していました。
何故この様な事が起こっていたかというと、良い経済指標によって景気回復が確認されれば、今までFRBが行なっていた量的金融緩和が打ち切られ、金融引締めが行われる可能性が高まるとして売られ、悪い経済指標が出れば量的金融緩和が継続される可能性が高くなるということで買われていたわけです。
この現象を逆に考えれば、アメリカ経済は金融緩和政策の出口論議が行われる可能性がある程には景気が回復してきたと市場が判断した事を意味します。
この半年のドル高・株高は、この市場センチメントの変化が大きいのではないでしょうか。

『為替だけでここまでの大幅上昇が実現するのか?』と疑問に思われる方も居らっしゃるかと思います。
そんな方は、このチャートを見てください。

chart2.png

これは、日経平均株価のドル建てチャートです。
テレビ等では円建ての日経平均株価とドル建てのダウ平均を比べてますが、違う通貨同士で比べてもいまいち意味が無いと思います。
また、売買シェアで大半を占める外国人は、利益を出すためには自国通貨建てでなければ意味が無いので、自国通貨建てで利益計算をしていると思われます。
ドルは基軸通貨でも有りますし、ドル建てチャートは意味のあるチャートだと思われます。

このチャートを見ると、2009年後半から、下値100ドル上値130ドルのレンジ相場に入っています。
民主党政権かでは株価は下がり続けたと言われていましたが、ドル建てでは株価が下がった時に円高になっているので、ドル建てで見れば上下30ドル幅のヨコバイの動きだったわけです。
この動きが、黒田緩和が発表された2013年4月に崩れ、130ドルの上値を突破したというのが現状です。
つまり、今年の4月までは今までの動きを継続していたわけです。
このドル建て日経平均株価の上昇局面と、アメリカ景気の回復によるドル高が重なったことが、今回の大相場の原因なのではないでしょうか。

マスコミは、何でもかんでもアベノミクスのせいにしてますが、それだけで説明するのはハッキリ行って無理があります。
ドル円相場は日本の要因のみで動いているわけではなく、相手国の要因も含めて動きます。
アメリカの景気回復は、アベノミクスのおかげなのでしょうか?
一時騒がれていたヨーロッパ問題は、アベノミクスのお陰で騒がれなくなってのでしょうか?
景気の気という字は気持ちの気なので、政権が変わることによる期待感が、市場参加者の心理面に好影響を与えた可能性はありますが、それだけで株価が2倍になるのでしょうか。
アベノミクス第3の矢を発表した所で株価の下げは加速しましたが、期待が失望に変わったことによって今の相場は終了してしまうのでしょうか?

そうではなく、『世界経済がリーマン・ショックのダメージから回復しつつ有る。』というのが、現状ではないでしょうか。

関連記事

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://dorufurusu.blog33.fc2.com/tb.php/327-dc2f987e













上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。