FC2ブログ

量的金融緩和で景気は回復するのだろうか?

ここ最近は少し伸び悩んでいますが、日本株の上昇スピードがかなり早いですね。
【アベノミクス】という言葉が独り歩きしてマインドが変わったとはいえ、個人的には上がり過ぎのような気がしないでもありませんけどね。
今の日経平均株価のEPSが596.59円のようなので、今の時点でPER20倍程度。
史上最高値更新中のアメリカのPERが14倍程度なので、日本株が割安とはいえないレベルまで来てます。
といっても、アメリカのPERは税引き前で日本のPERは税引き後で計算するという話も聞くので、もしこの話が本当なら、日本もやっとアメリカと同水準まで上昇してきたとも言えますが、どちらにしても、此処から先の日本株の上昇は、アメリカ市場がさらに上昇しない限り無理なような気がします。

最近の株式市場でも、来期増益だけでは説明がつかなかなくなったせいか、土地価格が下げ止まり、一部の地域で上昇したことを拡大解釈し、土地保有銘柄を物色するという業績に直接関係ない理由で銘柄が物色され始めています。
もう少し具体的に書くと、都心で貸し倉庫をしている倉庫株や東京ドーム株が、土地を保有しているというだけで購入されて価格が上昇しています。
しかし冷静に考えればわかりますが、東京ドームも倉庫会社も、手持ちの土地を手放せば営業ができなくなるわけですから、土地が上昇したとしても売却することはありえません。
にも関わらず資産効果のみで株が買われているというのは、なにか不自然な感じもしますね。
といっても、相場は何があるのかわかりませんから、このまま上昇し続けることもあるかもしれません。
この記事を見て空売りなんてする人はいないとは思いますが、もしされたとしても私は責任を持ちませんので、投資は自己責任でおねがいしますね。


さて、この様な感じで株式市場は上昇し続け、資産効果の影響か、百貨店では高級品が売上を伸ばしている様です。
安倍首相率いる政府も、企業に賃上げ要請をして一部大企業がその要求を飲んだようですが…
この流れが続いたとして、日本はデフレを克服して経済成長を続けることが出来るのでしょうか?

個人的には、この流れが進んだとしても全国民の所得が上昇し、皆が幸せな経済状態になるとは思えません。
私がそう思う理由を、書いて行きたいと思います。

今のデフレを、政府と日銀は金融緩和と賃上げによって克服しようとしています。
お金を刷れば解決するといっている人達は、簡単にいえば、『物価は物とお金の価値とのバランスで決まっているのだから、お金の価値を無くしてしまえば物価はシーソーゲームのように上昇する』ってことです。
テレビなどでコメンテーターとして活躍している宮崎氏も、デフレギャップがあるんだから、その分お札を刷ってばらまけばデフレは止まると主張しています。
しかし、そもそもお金を刷ってばら撒くだけで物の価値は上昇して景気は回復するのでしょうか?

日銀がお金を刷って市場に出す場合、ただ単純にお金を刷っただけでは意味がありません。
日銀は新たに吸ったお金を何らかの資産と交換しなければ、そのお金が市場に出ることはないからです。
では何と交換するのかといえば、比較的安全と言われている国債が第一候補でしょう。
しかし、マスコミ曰く『今までの日銀は全く仕事をして来なかった!』と言われている日銀の国債保有残高は、金融緩和を続けたことによって既に100兆円を超えています。
国の借金の10%程を日銀のみで保有している計算です。
これを、更に拡大していくにも限度がありますので、さらなる金融緩和をする為には、別の資産を購入する必要が出てきます。
次に考えられるのは株式ですが、これも国債に比べると市場が小さ過ぎる上、価格変動リスクが債権より高いので、購入枠にも限度があります。
日銀がさらなる大規模な量的金融緩和を続けるためには、どんどん危険な資産を組み入れて行かなければならず、大規模な金融緩和を続ければ続けるほど日銀の資産の劣化が進むことになります。

こうなれば、日本円に対する信任が低下しますので、敏感な投資家などは、自分の資産を日本円以外の物に変えようとします。
その結果予想されるのが、株高・円安・商品高などの資産インフレです。
資産インフレが起こった場合、資産を既に保有しており、それを逃避させる知恵を持っている富裕層にとっては問題ありませんが、資産を持たずに劣化した円を給料として受け取る一般市民は恩恵に預かれません。
それでも、円の劣化具合に応じて賃金が上昇すれば問題はありませんが、実際には賃金が上昇することはありえないでしょう。
今日本では、グローバル化による海外発注とオートメーション化、IT技術の発達によって、必要な人員はどんどん少なくなっています。
この状況下で、65歳までの雇用を義務化したことで、新規採用はさらに減るでしょうし、労働市場での人余りも続くと予想されます。
労働対価も需要と供給によって決まっているので、人が余っている状況下で賃金がどんどん上昇するとは考えにくいので、賃金は上昇しない、もしくは一部業種では下がることも予想出来ます。
そうなれば、物価は上昇するけど給料は上がらずに生活だけが苦しくなるという最悪の状況になる可能性も考えられます。

このブログを読まれている方の中には、『それを防ぐために安倍首相が企業に賃上げを要求したんだろう!』と思っておられる方もいらっしゃることでしょう。
その考えは確かにもっともなのですが、正社員の賞球を要求された企業が次にどのような行動に出るのかといえば、正社員を非正規に置き換える・新規採用の削減などの人員整理でしょう。
その結果として、二極化が進むだけであって、根本解決にはならないのではないでしょうか。

批判ばかりしていても駄目なので、今の政策がうまくいくケースを考えると、資産インフレによって大儲けした金持ちの人が、国内で大量消費してくれれば、国内で金回りが良くなって、結果的に国内景気が良くなる可能性があります。
そうなってくれれば願ったり叶ったりなんですけどね。。。
関連記事

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://dorufurusu.blog33.fc2.com/tb.php/322-e4e0f737