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【本の紹介】 韓国財閥はどこへ行く

今回紹介する本は、【韓国財閥はどこへ行く】です。

韓国財閥はどこへ行く


この本を知った切欠は、毎週聞いているラジオNIKKEIの番組【伊藤洋一のRound Up World Now】という番組で紹介されていて、興味を持ったので紹介してみました。

韓国という国の情報は、今では簡単に手に入りますが、それらの情報には様々なフィルターがかかっているように思えます。
TV等のマスメディアの場合は、親韓のフィルターを通して情報が広められますし、ネットなどでは嫌韓のフィルターを通した情報が多く目につきます。
その為、隣の国にもかかわらず、フィルターを通さない情報というのが、手に入りにくい状態だったりします。

本書は、日本経済新聞社の記者として長年企業を取材してらっしゃった方が、今現在、韓国に住みながら、韓国内から見た政治・経済について書いてありますので、より真実に近い情報に接することが出来ます。
本のタイトルにも書いてありますが、韓国財閥を中心に、政治と経済の繋がりについて簡単に説明がされています。
書かれている内容は、ここ5年ほどのことが中心なので、僕の様に韓国の歴史について知識がない私でも、手軽に読むことが出来ました。


目次

第一章 大統領選の最大争点【経済民主化】
第二章 『親大企業』制作から大転換した李政権
第三章 サムスン電子、現代自動車の快進撃
第四章 巨大化する財閥、高まる批判
第五章 韓国経済の発展と財閥の役割
第六章 韓国財閥はどこへ行くのか

簡単な内容について触れていきます。
まず、韓国の経済というのは、財閥によって支配されていると言っても過言ではないほど、大手財閥に全てが集中している状態のようです。
具体的には、韓国の上位10の大財閥の売上高がGDPの76.5%を占めるほどの一極集中型の経済です。
この本のキーワードである経済民主化とは、大手財閥に売上が集中している状態を、規制にかけることによって解消する政策のようです。

では何故、韓国では殆どの売上が財閥に集中しているのか。
原因は、韓国の過去の政策のようです。
韓国では過去、大財閥を徹底的に優遇することにより、強い企業を作り出し、その企業に自国人を雇用して貰うことで、経済成長しようと考えていたようです。
その優遇ぶりは、財閥オーナーが不正経理や所得隠しなどの企業の私物化をしても、裁判によって必ず執行猶予付きの判決が出され、その後、大統領特赦が出されて罪を帳消しをする程に徹底したものでした。

その為、財閥オーナーは金を稼ぐ為に法律を犯したとしても捕まらないと思い込んだのか、様々な方法で財閥を大きくして行きました。
例えば、自分に子供が生まれた場合、その子供に事務用品の販売会社を作らせ、その後グループ会社の全ての事務用品をその会社を通して購入するようにし、子供の会社の業績を短期間で大幅に上昇させ、その後、株式を上場して株の大半を売却し、多額の現金を手に入れ、その資金を元にまた別会社を立ち上げるなどです。
こうして集めた金は会計操作で隠したり、株式を他人名義の架空口座に分散をして、相続税逃れをしたりして、財閥オーナーは多額の資金を自分達の為に溜め込んだようです。

ここで、『企業のオーナーなんだから、自分の会社を私物化しても問題ないのでは?』疑問に思う方も居らっしゃると思いますので説明を加えますと、財閥オーナーと言っても実際には名ばかりで、株式の保有率は1%未満ですので、大株主ですらありません。
それを、グループ企業間で株の持ち合いをして浮動株を減らし、グループ会社の上にペーパーカンパニーを作ってそこを持ち株会社にし、そこの株を保有するなどの操作をして、自分の権限を高めているだけのようです。
その為、身内の会社に取引を集中させるなどして事故資産を増やそうとした場合、当然背任容疑で逮捕されるということです。

この様な企業の私物化をしても、儀式の様に逮捕状が出されて執行猶予付きの判決が出た後、大統領特赦によって無罪に成るわけですから、財閥オーナーとしては笑いが止まらない状態だったのでしょう。
当然、優遇してくれている大統領に対する多額の献金なども行われ、大統領と財閥オーナーとの癒着も問題に。
また、政府を通して国内雇用の安定を財閥にお願いしていたようですが、大財閥オーナーは利益率を第一に考え、生産の現地化などを進め、結果として財閥のみが多額の利益を上げる一方で、韓国市民には何も還元されない状態になってしまったようです。

この様な政府の財閥優遇や財閥の利益の一極集中が市民の間で問題視され、政府・財閥に対する風当たりは徐々に強くなっていき、経済民主化の方向に向かっていったようです。
優遇政策から一転し、財閥に対し厳しい態度に出だした政府。
はたして、韓国財閥はどこへ行くのか?

気になる方は本を読んでみては如何でしょうか。
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