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金融緩和だけで、緩やかなインフレに成るのか? その1

先日、民主党の野田総理が解散宣言をしました。
これにより、翌日の為替相場は円安に傾き、輸出株が買い戻されることで、株も上昇しました。
これは、次期選挙で民主党が野党へ転落し、自民党が政権を取ることを折込にいった可能性もあります。
自民党総裁の安倍氏は、『日銀の政策金利をゼロにするか、マイナス金利にするぐらいのことをしてもらわないと…』と発言する程、円高に対してかなり強い姿勢ですので、その事を反映したのでしょう。

しかし、僕個人の考え方としては、ここまでの金融緩和をしても、現状はさほど変わらないような気もします。
その理由として2つの理由が考えられます。

・そもそも資金需要がない。
・紙幣の増発だけではインフレにはならない。

まず最初の【そもそも資金需要がない】
日本企業はバブル崩壊後から、負債を減らしてバランスシートを健全化する方向へ向かっています。
リチャード・クー氏が提唱したバランスシート不況と呼ばれる現象が、失われたウン十年の正体ともいわれています。



バランスシート不況を簡単に説明すると、企業の資産内容を表すバランスシートという財務諸表ものが存在します。
これは、左に資産、右に負債を置き、双方の内訳を書いたもので、負債の部には資本金が入る為、左と右の金額は同じとなります。
資本を含まない負債額が資産額を上回ると、債務超過状態となります。

例を出して説明しますと、最初、資本金1000万円を持っていたとします。
この時の状態は、資産現金1000万円で負債の部に資本金1000万円となり、1000万円同士で金額は同じです。
所有している1000万円を頭金にして金融機関などから3000万円借金をし、4000万円の土地を購入したとします。
すると、資産が4000万円の土地となり、負債が3000万円 資本が1000万円で、4000万円同士で金額は同じになります。
購入した土地が2000万円に下がった場合、資本金を全額借金の返済に回したとしても、負債額が1000万円上回ることとなります。
この状態が債務超過状態で、こうなると銀行などから貸し剥がし、貸し渋りを受け、会社運営が難しい状態となります。

バブル時期は資産インフレが起こっていた為、企業は資産として大量の土地・株などの資産を所有していました。
しかしバブル崩壊後、これらの資産価値は右肩下がりで下がっていきます。
ここで企業がとった行動は、資産の圧縮と借金返済です。
下がり続ける株や土地を売却し、その金で有利子負債を返済し、企業を健全化しようと考えたのです。
この判断は、一企業の行動としては正しいのですが、全ての企業がこの行動を取ると、資産下落にますます拍車がかかり、銀行には多額の借金返済が行われる一方で、貸出残高が増えない状態になります。
これがバランスシート不況と呼ばれている状態です。

日銀が金融緩和を行なっても、そのお金は市場に直接流れるわけではありません。
市場にお金が流れる為には、企業が銀行からお金を借りる必要があります。
金利は需要と供給によって決まっており、資金需要が供給量を上回った場合、金利は上昇します。
しかし現在はどうでしょう、長期金地は長期間低金利で張り付いています。
つまり現状は資金需要ななく、供給が上回っている事を証明しています。
この状態で更に資金の供給を増やした所で、意味はありません。

次に、【紙幣の増発だけではインフレにはならない。】ですが、長くなったのでまた次回。
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