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僕の考えるデフレの正体

相変わらずテレビを見ると、日本の経済状態が悪い全ての原因は【デフレ】だという人が多い。
そして、デフレになっている一番大きな理由は『日銀が仕事をしていないから』というもの。
僕はこのブログで何度も書いているが、今のデフレの原因は日銀が金融緩和をしないからという単純な理由では無いと思っている。
僕は、今の日本のデフレは、労働需給が原因だと考えています。
今日は、その事について書いていこうと思います。

日本の労働需給悪化の原因を3つに絞ってみます。

一つ目
日本が成熟国になったから。

発展途上国の状態であれば、今の国民の暮らしを先進国に近づ様とするだけで、物凄い規模の公共事業が行われることになります。
公共事業が行われる事で雇用が生まれ、労働市場の需給が引き締まることで、自然と人件費が上昇します。
また発展途上国の場合は通貨の価値が先進国に比べて安いので、人件費を海外と比較すると安いことが多いので、海外からの受注も受けやすくなり、さらなる雇用が生まれて経済活動も活発になります。
仕事が有り、給料が一定期間ごとに上昇していき、その上国民が【テレビ】【冷蔵庫】等の生活必需品を持たない状態だと、人々はドンドン消費をするので、経済活動が更に活発になる。

一方で成熟国はどうなのかというと、市民が得る給料は世界的に見て十分高くなっており、殆ど上昇しない状態となる。
また、国民は生活必需品を既に所有している為、今までに無い様な画期的な商品が発売される事でもない限り、物をドンドン購入するということもない。
発展途上状態の時には、消費者が求めるものを提供する為に企業はドンドン設備投資をしていくが、市民の生活が豊かになるに連れ、消費は落ち込んで設備が余る状態となる。
需要よりも供給が上回れば商品は値崩れを起こす為、それを防ぐ為にも減産などの生産調整を行う。
また企業は生き残りの為に、事業の効率化を行う。
手作業で行なっていたものを機械による自動生産に置き換える事で人件費を削り、少ない人数で一定品質のものを生産出来る様な体制を創りだす。
結果として、生産工場で人自体が必要なくなる為、労働市場で人が余る状態となる。

労働市場で人が余ると、需給関係から新規雇用の際の人件費は低く抑えられる事となるので、その分デフレ圧力となる。

2つ目はグローバル化だ。
グローバル化により、企業は他国に商品を売ることが出来る様になり、生産に関しても、発展途上国の安い労働者を使うことが出来る様になる。
単純労働などは、後進国の安い労働力を使ったとしても品質に差が出ないので、企業としてはコスト削減の為にも、生産を海外へ移していく。
結果として、先進国から後進国へ単純労働が移行することになり、先進国の労働需給は更に悪化する。

最後の3つ目は、技術の進歩。
運送・通信技術が進歩していなかった頃は、仕事の発注・受注・進行は、実際に相手とあって行う必要があった。
しかし、電話の登場で移動すること無く音声での打ち合わせが可能になり、FAXの登場で書類を短時間で共有することが可能となった。
インターネットの登場でデータの送受信は更に早くなり、今ではパソコン越しにデータを共有し、お互いの顔を見ながら話を出来る様になった。
この事により、一人の人間が行う仕事量が増える事となり、組織は人員整理をする事で人件費を削れるようになった。

また、生産機械の発達で、今まで人の手で行なっていた仕事が、より短時間で大量に行えるようになった。
人件費の場合は、一定の品質のものを製造できるまでに教育期間が必要になる上、人件費がかかる。
機械を導入すれば、機械の購入代金と修繕費だけの出費で済む上、教育期間も必要なくなる。
人の場合は、苦労して育てた人材が、ある日突然止めてしまうこともあるが、機械の場合はエネルギーさえ与えておけば文句を言わずに働き続けてくれる。
経営者としては機械で自動化出来る工程が有るのであれば、採算が合うのであれば機械を導入したいと思うのは当然だろう。
結果として、機械を導入したことによって余った人員は整理されることとなるので、労働需給は更に悪化する。


この様な労働需給悪化要因によって、先進国では所得が上昇しづらくなります。
また、上記の労働需給悪化要因を注意深く見てもらえばわかりますが、上記の3つの原因によって整理される人員は主に、単純労働者です。
単純労働者の職が機械や後進国に奪われる一方で、一部のホワイトカラーの人達は情報技術の進歩によって今まで以上の仕事がこなせるようになるので、給与は上昇します。
結果として起こるのが二極化です。
しかし、所得が増える知識階級の人間の人数は、職を奪われて所得に加工圧力がかかる単純労働者の人数よりも圧倒的に少数です。
逆に言えば、所得の下落圧力を受けている人の人数が圧倒的に多いわけです。
この様な立場の人達を【所得減少組】としましょう。
企業が一般向けとして新たなモノやサービスを提供する場合、パイの大きい【所得減少組】を相手にする方が普通でしょう。
その為、一般消費財の価格は減少傾向にある。
これが、デフレと呼ばれる減少の原因ではないでしょうか。
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