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ゆとり政策が拡大? 厚生労働省がパワハラの定義発表 その2

前回、厚生労働省がパワハラの定義を発表したことについて書きました。
ゆとり政策が拡大? 厚生労働省がパワハラの定義発表
前回の記事の最後に、この流れが強化・徹底されていくと、二極化が進む気がしてならない。と書きましたが、今回はその事について書いていきます。

まず前提条件として、【パワハラ】は定義がかなり曖昧なものです。
指導的立場の人間が、その人の為を思って熱心に指導しても、受け手側が虐められていると思いこめば、パワハラになる可能性があります。
似たようなケースでは、【セクハラ】【ストーカー】でも同じですね。
受け手側が好みの男性から、軽い下ネタを振られても平気、もしくは打ち解けることが出来て若干嬉しく感じるが、全く同じ行動を自分が嫌っている人から取られると【セクハラ】になる。
自分か行為を持っている人が、自分のことを一途に思って行動してくれれば嬉しいが、嫌っている人が自分の事を一方的に好きになって行動するとストーカーとなる。

これらの、受け手の感情によって、問題になったりならなかったりする事柄について厳しく規制すると、行動を起こす側としては、なるべく接触を絶つように振る舞い、仕事上必ず接触しなければならない状態になれば、腫れ物を触るような気遣いをする様になる。
良かれと思って行動しても、受け手が不快に感じれば規制対象になるので、これは当然の流れだろう。

では、この様な流れになった場合、企業はどういう行動に出るだろう。
社員を熱心に指導しても、相手が不快に思えばパワハラとなるのだから、熱心に指導しなくても仕事を出来る人だけを正社員にするだろう。
具体的には、新卒の正規社員は雇わずに、最初の数年間はバイトや派遣で雇い、その期間に指導しなくても自分で考えて行動し、仕事のやり方を吸収する人間だけを正社員に昇格するようになるだろう。
何故なら、日本は従業員を経営者の判断で好き勝手に解雇できないので、雇用してからの教育が無理なのであれば、入り口の所で使える人間と使えない人間を選別するしかなくなるわけだ。

企業側からしてみれば、雇ってから鍛えればパワハラになる可能性があり、無能だと判断した人を解雇すれば、不当解雇で訴えられる可能性がある。
当然の行為だろう。

結果として、正社員の数は限定されて、不正規社員は増加する事となる。
国がもし、この事を問題にして新規雇用促進策などを打ち出し、新卒を一定人数雇用するように義務付ければ、企業は日本から出ていくだろう。
今現在、インターネットによって、企業本部は世界のどこにあっても大きな問題はないので、日本が雇用対策で企業に不利な状態を作れば、本社機能は海外に移転し、日本には最低限の営業所だけ置くという方向で対策を取らざるをえない。
結果として、日本から企業は流出し、正規社員は減少、非正規社員が増大し、格差は益々広がる。

以上の流れは僕の妄想だが、、雇用者の事だけを一方的に考えた結果、格差が広がった例は実際にある。
フランスでは、正規社員を雇った場合は、簡単に解雇することができない。
その為事業主は、仕事をするかどうか分からない人間を社員として雇うぐらいなら、今いる人数でやりくりしたほうが良いと考え、雇用者数が伸び悩んだ。
そこでフランス政府は、新入社員を最初の3年間(年数は曖昧です)は、経営者の判断で自由に解雇にできる法案を通そうとしたところ、学生を中心に物凄い反対運動が起こり、法案を通すことを断念した。
結果として、事業主は新卒採用をせず、若者の失業率は改善することはなかった。
もしこの法案が通っていれば、『自由に解雇出来るのだから、試しに雇ってみよう。使い物になったら儲けもの!』という軽い気持ちで採用する会社もあっただろう。
新入社員が事業主の期待に応えて仕事を頑張れば、解雇されずにそのまま仕事を続行できた可能性も大いにある。
しかしその可能性を、学生自身が潰してしまったわけだ。

日本でも、一方の意見だけを汲み上げて規制強化すると、本来規制によって守られるはずの人間が、痛い目を見るようになってしまわないだろうか。
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