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資本主義の矛盾点 その3 報酬編

前回までの投稿を読まれた方の中には、私の考え方が共産主義的な考え方だと思われる方も居らっしゃるかもしれませんが、誤解しないで欲しいのですが、私は共産主義を進めようとこの投稿を書いているわけではありません。
むしろ、過去の歴史において、共産主義体制が続かずに崩壊している現実を見れば、共産主義そのものに致命的な欠陥が有ったのではないかと思っています。
しかし、資本主義社会も完全なシステムとはいえず、システム内に重要な欠陥を持っていると思っています。

前回までの投稿では、資本主義はその構造の中にデフレ要因を含んでいる事と、資本主義が進むに連れて大きくなり続けるピラミッド構造の問題点について書いてきました。
今回は、ピラミッド構造の問題点を報酬という観点から見ていこうと思います。
私自身は、この報酬の歪みが放置されて更に格差が拡大することで、最悪の場合は戦争や革命が起こる可能性もあると思っています。
そういうことが起こらない為にはどうすれば良いのかについて考えていきます。

歴史は『べき乗則』で動く ③

今回で【べき乗則】については3回目となります。
一応今回で最後の予定ですので、さらに詳しい事を知りたい人は、ぜひ本を購入して読んでください。



前回までは、地震や森林火災などの物理法則や自然現象等で【べき乗則】が働いているという内容でしたが、今回は、【べき乗則】が人の心理にも影響している可能性について書いていきます。

人の心理にも影響しているとはどういう事なのか。
実は【べき乗則】というのは、商品先物相場などの人の行動によって変動するものに対しても働いているようなのです。
先物相場や株式相場などは、【ランダムウォーク】という無作為に決定される運動の連続です。
その為、相場を予知することは基本的には不可能なのです。
この事は、少し勉強した人なら既にご存知でしょうが、巷で出回っている本などで、【絶対儲かる投資法】というタイトルのものが有りますが、殆どのものが適当に書かれた本で、読むことで害になることはあってもプラスに成ることは無い代物がほとんどです。
相場に関する本で【良書】と呼ばれているものの殆どは、相場の動きが読めないことを前提として、如何にマネーマネージメントをするのかについて書かれている本が殆どです。
このような現状を見ても、相場というものは予測が不可能で、全く規則性が無いと思われていたのですが…

相場の動きは、実は【べき乗則】に則って動いているようです。
念の為に書いておきますが、【べき乗則】に則って動いているということは、裏を返せば【値動きは完全に確立によって決定されているので、先の動きは予測できない】事となります。
相場で儲ける為にこの本を読もうと思っている人は、無駄なので読まなくても良いと思います。

話が随分それてしまっているので、戻しましょう。
相場というのは、人々が売買することによって値段が決まり、その値段の連続が値動きとなっています。
値動きは人々の売値・買値によって決定されるので、値動きには市場参加者の意思が反映されたものとなっているはずです。
その値動きに、物理法則である【べき乗則】が関係しているというのは、かなり衝撃的なことではないでしょうか。

この本では、一応のものとして、『人は個々に自由意志を以て入るが、全体としてみれば物理法則にしたがって生きている』という結論を出していました。
人に【自由意志】があるというのであれば、このような結論にならざるを得ないということでしょう。
人に【自由意志】が無い場合には、もっとシンプルな結論になるのでしょうが、人に自由意志が無いと考えたくない人もいるのでしょうしね。

そしてこの結果を受けて、人の意思が関わっていて且つ、べき乗則に則っている現象を探した結果…
見つかった現象は【戦争】
戦争の規模などは考え方によって変化するので、この本の場合は計算しやすいように、単純に【死亡者数】で計算をしていました。
その結果、死者数と起こる頻度との間に【べき乗則】が働いている事を発見したようです。
簡単に書くと、死者数が一定倍になるに連れて、戦争が起こる頻度は一定分の一となると結論が出たようです。

筆者は、物理法則が人の感情にも当てはまる可能性を示し、この分野を【歴史物理学】と名づけて研究しているようです。
歴史学との決定的な違いは、歴史学が『〇〇が起こったことが原因になって〇〇が起こり…』と、ひとつの重大な事柄が起こった際に一つ一つの因果関係を考えていくのに対し、歴史物理学は、『重大な事柄は、規模と頻度によって確率的に決まるので、過去の歴史と同じような現象が現在に起こったとしても、同じ結果になるとは限らない』と考える点が違うようです。
歴史物理学に興味を持った人は、読んでみることをお勧めします。

歴史は『べき乗則』で動く ②

前回の続きです。
前回紹介した【べき乗則】ですが、人間が何らかの行動で法則を狂わそうと思っても、不可能のようです。
この本では、森林火災を例に出して説明されていました。
どのような説明だったかを簡単に書きます。



森林火災の規模も規模と頻度が【べき乗則】に従っている。
火災の場合は、火災を知った後に直ぐに消化すれば消火できる為、小規模火災の段階でこまめに消火活動をすれば、大規模な森林火災は起こらないのではないか?と普通は考えるだろう。
しかし、実際にはそうはならない。
森林火災の場合、一度燃えてしまえば、その土地には可燃物となる木や朽木などが一時的に無くなる。
森林火災はべき乗則に則って起こるため、消火活動をしなくても殆どは小規模火災で自然沈下するのだが、初期段階で消火してしまうと【本来燃えてしまうはずだったエリアが燃えずに残る。】
この燃えずに残ってしまう部分というのがかなり重要なことのようだ。

小規模・中規模火災が起こった場合、沈下しなければある程度の規模を燃やして自然沈下する。
これの流れを繰り返した場合、森の中に燃えてしまって可燃物が無いスペースが所々に出来ることとなる。
この可燃物が無いスペースというのは、次回近くで火災が起こった場合に、火が燃え広がるのを防止するエリアとなる。
可燃物が無い空きスペースなので、空きスペースを挟んだ反対側には火が燃え広がらないことになりますよね。
その様なスペースが点在している場合、火の勢いが強くても中規模火災で止まる場合などがあり、全体としては火災の規模と頻度は【べき乗則】に従う。

しかし、火災の大規模化を防ぐため、人の手で初期段階で火を消した場合、本来燃えるはずの可燃物が残る状態となり、本来燃えて寿命が尽きるはずだった木々は生き残り、燃えること無く朽木となって燃えやすい状態で放置される。
つまり、消化すればするほど大規模火災が起こる確率は増加していく。
そして最終的に、べき乗則に則って大規模火災が起こってしまう。

結論としては、自然的に臨界状態を迎えて、べき乗則に沿って起こっている行動は、人の力で変えることが出来ない。
こうして考えると、人って無力だなと思ってしまう。

次回は、べき乗則が人の心理にも影響しているという話を書いてみます。


歴史は『べき乗則』で動く ①

随分前から読み始めた本ですが、全く勉強していない物理の本ということで、読み終わえるまでにかなりの時間がかかってしまいました。。
読み始めた時に書いた記事が5月の初めなので、読むのに2ヶ月以上かかっている事になりますね。
って事で、読むのに2ヶ月かかった本【歴史は『べき乗則』で動く】の紹介をしていこうと思います。



この本の書き出しは、地震の話から始まります。
地震は、どのようにして起こるのかというメカニズム等は解明されていますが、どのタイミングでどの規模で発生するのかは予測が出来ない。
色んな地震学者が地震が発生する条件や地震のパターンを見つけ出そうと研究しているが、その様な物は見つけることが出来ていない。
何故なのか?
それは、地震は【べき乗則】に則って起こっているから。
では、【べき乗則】とは何なのか。
べき乗則とは、確率分布の一種。
確率分布には正規分布というものが有りますが、べき乗則はこの分布とは異なる分布。
最初に正規分布から説明すると、正規分布はグラフにすると釣鐘状のグラフになります。
正規分布曲線のグラフ

統計WEBから拝借
このグラフを簡単に説明すると、ジャンケンの100回勝負で100回負け続ける確率は低く、100回勝つ確率も低い。
50回負けて50回勝つ確率が最も高くなり、そこから勝ち負けが偏ると確率が低くなるというグラフです。
かなり多くのものがこのケースに該当するため、結果がこの様なグラフになることを正規分布と呼ぶようです。

ではこのグラフを自信に当てはめた場合はどうか。
震度1~8まであった場合、正規分布に当て嵌めると、震度4ぐらいの地震が起こる確率が高くて震度1や震度8の地震が起こる確率は低いこととなります。
しかし実際にはどうでしょう。
結論から書きますと、地震は正規分布には当てはまりません。
では何に当てはまるのかというと【べき乗則】なのです。

べき乗則はどのような確率になるかというと
【規模・エネルギー・濃度・量などが、2倍になると発生する確率は○分の一になる】というものです。
自身の例で言いますと、地震のエネルギーが2倍になると、発生確率は4分の一となる。
逆に、地震のエネルギーが2分の一になると発生確率は4倍となる。
これが【べき乗則】です。
この【2分の一になると4倍になる】といった倍率は、観測するものによって変化しますが、特定のケースに付いて、今回は地震の場合については【2分の一になると4倍になる】というのは、どの規模の地震になろうとも固定のようです。

そして、この法則に則って地震が発生する事により、地震の余地は不可能となる。
何故かというと、地震はこの法則による確率によってエネルギーが決まる。
コイントスで裏が出る確率は、コイントスをする度に50%なのと同じで、表が4回連続でたからといって裏が出る確率が増えるわけではない。
地震も同じで、震度1が4回続いたからと入って次の地震が震度2になるのかといえばそうではない。
毎回一定確率ごとに起こるわけだ。
そして重要なのが、大規模地震も小規模地震も発生メカニズムは全く同じで、地震が発生する切欠が出来てから大規模地震に成長するか小規模地震で留まるかは、完全に確率による。
つまり、法則性はあるけど予測は不可能という事です。

そしてこの法則の凄いところは、この法則は人の手によってねじ曲げることが出来ず、そして物理法則でありながら人の心にも当てはまるということ。
その辺りの詳しいことは、次回書いていこうと思います。

相場は「べき乗則」で動く?

歴史は「べき乗則」で動く――種の絶滅から戦争までを読み解く複雑系科学 (ハヤカワ文庫NF―数理を愉しむシリーズ)

僕が普段から聞いている為替ラジオに、たまにゲストで登場する大倉氏が、やたらと【べき乗則】の話を出すので、アマゾンで買ってみました。
買って、ほんの少しだけ読んだだけで、読破したわけではないのですが、大倉氏が【べき乗則】の話題を出すのが理解できる内容となっている感じだったので、今回はそのことについて書いてみたいと思います。
ちなみに大倉氏はブログを書いていらっしゃるので、そちらを見るのも、相場の勉強になるかも?
大倉氏のブログ。ホンネで言わせて!

僕も読破したわけではないので、今回の記事は若干推測が入っています。
また読破した後に、改めてまた書こうとは思っていますので、ご了承ください。

【べき乗則】とは、臨界状態に入ったものは、均衡状態が崩れる事は予測できるが、どのタイミングでバランスが崩れるかどうかは解らないというもの。
そもそも臨界状態とは、昔は限られた環境下のみで起こるものだと思われていたのだが、実際には身近な現象でも起こっている事のようで、この臨界状態というのはどこかのタイミングでバランスが崩れるようだ。

この本の最初で、簡単な実験を紹介していたので、この実験について紹介します。
実験は、砂を一粒ずつ上から落としていくだけというもの。
砂を落としていくと、当然の様に砂は積みあがり、山のような状態になります。
その砂の山は永遠に高くなることは無く、、どこかで雪崩を起こして高さが低くなる瞬間が訪れます。
誰が考えても分かるこの現象ですが、では【何粒目に砂を落としたときに雪崩が起こるのか】を計算する事は出来るのでしょうか?

摩擦や重力などを計算に入れて、期間を予測する事は可能でしょうし、『いつか雪崩が起こる』という事も可能なのですが、【何粒目に雪崩が起こる】という予測をするのはかなり難しい。
難しいというか、出来ない。
ある一定の高さを超えれば確実に雪崩が起こるわけでもないし、山の角度が一定の角度になれば雪崩が起こるわけでもない。
ある程度の高さを超えれば、雪崩が起こる確率は高くなってはいくが、【何粒目で確実に】雪崩が起こるかはわからない。

この理論は、地震予測でも同じようだ。
地震が起こる理屈は解っている。
プレートが互いに押し続ける事によってエネルギーが貯まり、地震が起こる。
では、何故プレートが動くのか。
地球の構造は、中心に核があり、その核の周りにドロドロに解けた岩であるマントルが有り、その外に外殻であるプレートがある。
地球の核にエネルギーが集中し、核近辺ではマントルの温度が上昇する為、液体のマントルには対流が出来る。
核で熱せられたマントルは上昇し、外殻近辺で冷やされたマントルが重くなって下に流れるからだ。
この対流によってプレートは動き、プレート同士が離れあうところと衝突するところが出てくる。
そのプレートが押し合っている部分でプレート同士の摩擦が起こり、地震となる。

エネルギーが貯まって、地震によって開放されるわけだから、地震予測は簡単に出来そうな感じがするが、実はそうでもないらしい。
地震はエネルギーが一定割合貯まれば確実に起こるものでもなく、一定周期ごとに確実に起こるわけでもない。
貯まれば貯まるほど地震が起こる可能性は高まるが、どの日の何時に起こるかはわからない。
地震学者は地面から出る僅かなシグナルと地震との関連性を日々調べ、地震予測についてより正確に出来るように研究はしているがおよその期間しかわからない。
地震予測というものは、性質上ピンポイントで当てなければ意味が無い。
そういった意味で、地震予測というのは限りなく不可能に近いらしい。

相場を一度でも張り、テクニカル分析などを勉強した人ならピンと来るかもしれないが、地震予測と相場予測には似た部分がある。
相場も、一方方向に上昇し続ければ、いずれ下降に転じる。
これは、少し勉強すればわかることだ。
しかし、どのタイミングで相場が下降に転じるかは予測が出来ない。
予測できないからこそ、天井で買うものが現れて取引が成立するわけだ。

相場師は、相場が転換するタイミングを計るために、色んな指標を使う。
移動平均線から何%以上乖離すると危険だとか、オシオレーター系で上限に達した等。
時間で観る人は、サイクル論を持ち出してきて、前回の高値と安値の日数が云々。
前回大底をつけたのが何年前で、何年ごとに天井と大底を繰り返している…云々。

しかし、いまだに確実に予測が当たるシステムは開発されていない。
相場を【べき乗則】に当てはめるなら、上昇はいずれ臨界状態を迎えてバランスを崩すときは訪れる。
しかし、そのタイミングを計ることは出来ない。
バブルはいつか確実にはじける。
しかし、そのタイミングはわからない。

この本を読むと、相場においていかにマネーマネージメントが重要なのかがわかる気がします。
歴史は「べき乗則」で動く――種の絶滅から戦争までを読み解く複雑系科学 (ハヤカワ文庫NF―数理を愉しむシリーズ)











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